▲国際通貨基金(IMF)は13日、加盟国に資金を融通するための「特別引き出し権(SDR)」の構成通貨に、中国の人民元を加えるのが妥当とする報告書をまとめた。30日の理事会で正式に決まれば、ドル、ユーロ、円、ポンドにならぶ五つ目の「メジャー通貨」の仲間になる。

 IMFでは、加盟国の出資額に応じてSDRと呼ばれる仮想通貨を割り当てている。危機に直面した国は現在、SDRと引き換えにドルなどの四つの構成通貨で資金を受けられる。今年はその構成通貨の5年に1度の見直しの年で、技術的な観点から検討していた。

 構成通貨入りの判断には、その通貨を持つ国や地域の「輸出額の大きさ」と「通貨が自由に取引できるかどうか」の二つが判断基準とされる。中国は5年前の入れ替え時に輸出額の基準を満たし、今回、取引の自由度も基準を満たしている、と判断された。
引用元:人民元が「メジャー通貨」に IMFが「妥当」と報告書:朝日新聞デジタル

▲国際通貨基金(IMF)のスタッフは、特別引き出し権(SDR)の算定基準となる通貨の一つとして中国・人民元の採用を提案した。これによって人民元は国際準備通貨の仲間入りを果たす見通しとなった。

IMFのスタッフは、ドルとユーロ、英ポンド、円に続くSDRの5番目の基準通貨に人民元を採用するよう勧告した。ラガルド専務理事が13日明らかにした。

米国を含むIMFの主要な出資国は、IMFの基準を満たせばSDRの基準通貨への人民元の採用を支持するとしており、今回スタッフの同意が得られたことで、IMFが30日に開く理事会での承認がほぼ確実となった。SDRの基準通貨の変更は、旧ドイツ・マルクとフランス・フランに代わってユーロが採用されて以来となる。

ラガルド専務理事が電子メールで配布した声明で明らかにしたところでは、IMFスタッフは人民元が「自由に利用可能な」通貨という要件を満たすと評価した。専務理事は「7月に理事会に提出した分析で指摘された運用面の残りの問題全てに中国当局が対処したとスタッフは認定した」と説明し、スタッフの結論に支持を表明した。
引用元:人民元、IMF基準通貨入りへ-スタッフが勧告、30日の理事会で承認 - Bloomberg


▲IMFのSDRとは
IMF=国際通貨基金の「SDR」は、加盟各国で対外的な支払いに充てる外貨が不足したときに、ドルやユーロ、円などと交換できる特別な資産です。仕組みがスタートしたのは1969年で、当時の為替制度、固定相場制のもとで、世界の各国は支払いのためにドルや金を蓄えていましたが、ドルが不足してきたことからそれを補うため、いざというときの支払いに充てられる資産としてIMFが作りました。
その当時、SDRの価値は1SDR=1ドルと決められていました。その後、世界の主要国の為替制度が今のような変動相場制に変わってからは、SDRは、世界の16の通貨の変動に連動して価値が決まるようになりました。その後、通貨の絞り込みが進み、現在は、貿易量が大きく金融市場で頻繁に利用されるドル、ユーロ、イギリスのポンド、それに日本の円の4つの主要な通貨を組み合わせて、SDRの価値が決まる仕組みになりました。
ちなみにSDRの価値は4つの通貨のレートに応じて日々変動し、11月13日時点では、1SDR=およそ1.38ドルとなっています。
IMFは、SDRのもとになる通貨の組み合わせを、世界各国の経済の実力に見合う形で5年に一度、見直していて、ことしがその見直しの年に当たります。中国は、以前から見直しに合わせて人民元をSDRの通貨に含めるようIMFに求めてきました。認められれば、人民元がドルや円など先進国の通貨と並ぶ世界の主要な通貨に位置づけられ、人民元の国際化につながるためです。
IMFは、5年前の2010年の見直しでは、中国の貿易量はすでに十分な基準を満たしているものの、人民元は世界の金融市場で広く利用されているとは言えないとして、採用を見合わせました。しかし、その後、貿易の決済などで人民元の利用は年々拡大していて、自由な取り引きが制限されるなどの課題はあるものの、IMF内部や加盟各国の間にも人民元が主要な通貨の仲間入りをするのは「時間の問題だ」という見方が広がっていました。
広がる支持表明
人民元を、ドルや円などと並ぶ世界の主要な通貨に位置づけてSDRの通貨に加えることについて支持を表明する国が広がっています。
このうちイギリスは、人民元の海外での取り引き拠点の中心となって世界的な金融センター「シティ-」の競争力を強化しようと、中国と金融面での関係強化を進めてきました。
またドイツなども人民元の海外取り引きの拠点を目指していて、存在感を増す人民元の勢いを取り込もうという競争が激しくなっています。
このため、ヨーロッパの主要国は、中国主導の国際金融機関AIIB=アジアインフラ投資銀行にいち早く参加したのと同じように、早い段階からSDRの通貨に人民元を加えることに前向きでした。
一方、アメリカや日本は「IMFが設定した基準を満たすならば人民元を加えることを支持する」という立場で、IMFの判断を待つ姿勢を示してきました。アメリカなどには、人民元がドルや円などと並ぶ主要な通貨に位置づけられれば、政府による介入などで為替レートが管理され、自由な取り引きが制限されている人民元改革の加速を迫ることも可能になるという思惑もあるものとみられます。
どうなる?国際通貨巡る秩序
人民元が世界の主要な通貨に位置づけられ、SDRの通貨に加わる見通しになったことは、AIIB=アジアインフラ投資銀行の設立と並び、国際金融の世界で影響力を増す中国の勢いを象徴しています。ただ、今の国際通貨を巡る秩序が直ちに大きな変化をするわけではなさそうです。
IMFによりますと、世界各国が対外的な支払いに備えて、どれだけの外貨を保有しているかを見ますと、アメリカのドルが全体の63.7%を占め、基軸通貨として圧倒的な割合を占めています。次いでユーロが21%、イギリスのポンドが4.1%、日本の円が3.4%と続き、中国の人民元は1.1%となっています。
人民元がSDRの通貨に加われば、人民元の存在感は徐々に高まっていくものとみられますが、ドルが世界をリードする今の国際通貨体制が揺らぐことは考えにくいのが実態です。ただ、中国が、欧米主導の既存の金融秩序に対して、AIIB=アジアインフラ投資銀行を設立して主導権を確立しようという試みと並び、国際金融での影響力を強める中国の勢いを象徴しています。
一方、日本にとっては円の存在感が低下し、国際金融での影響力を失うことにつながっていく可能性があるため、長年の課題となっている円の利用をいかに高めて国際化を進めていくかが、改めて問われることにもなりそうです。
引用元:IMF 人民元を世界の主要な通貨に NHKニュース


▲IMF(国際通貨基金)は13日、中国の通貨・人民元を、ドルや日本円と並ぶ、世界の主要な通貨に採用する方針を決めた。
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30日の理事会で、正式決定される見通し。
IMFは、ドル、ユーロ、イギリスのポンド、そして日本の円を、世界の主要な4つの通貨としている。
30日の理事会で、中国の元が、5番目の基準通貨として認められれば、IMFの加盟国が外貨不足に陥ったときの支払いに利用できることになる。
また、元が主要通貨として利用できることで、中国が主導するAIIB(アジアインフラ投資銀行)での取引の自由化も加速することになり、世界の金融界での中国の存在感が、ますます高まることになる。
引用元:www.fnn-news.com: IMF、中国の通貨・...

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